嘘日記16日目 午前

朝、目が覚めてリビングに行ったらソファのブランケットが盛り上がっていた。

えーーっと思ってめくってみたら、メメヨがいた。

そうかぁと思って驚きはしなかった。

そこから風呂を沸かした。

駅の方に散歩がてら歩いて、古民家が密集した住宅街の方へ。

そこにあるこぢんまりとしたすてきな公園。その横のパン屋に行った。

洒落てなくて、高く無くて良い。

そこで明太フランスと、ピザトーストを買った。フランスパンも買った。

ついでに公園のベンチでしばらく横になって空を見て過ごした。

たぶん30分位経った。

ふと、ユリーに始めてあった時の事を思い出した。会いたいまでは思わなかったけど。

起き上がって、また駅に戻ってお握り屋でおにぎりを買って、家に戻った。

家に着いたらメメヨが庭で猫を撫でていて、ヤッホーって言われた。

それで買って来たパンを食べさせた。

僕はおにぎりを食べた。

買って来たパンを全部食べたのを見て、大目に見積もって良かったと思った。

コーヒー持ってきたと彼女が言うので任せた。豆も挽くやつも、丁度良いやつ持ってきてたようだった。

そうして窓際でコーヒーを飲んだ。

インドに行って来たとの事だった。安いからこっちまで来て空港を使ったらしい。木の器をくれた。柄は無く木目だったが、何か狙いがあるような計算された模様だった。

気に入った。

お煎餅とか出す時に丁度いいなと思った。

ここの家に彼女が来るのは始めてだった。始めてなのによく忍び込んだもんだと思った。違う人のとこだったらどうすんのよ。

海でも行くかと思った。

ひょんひょんに電話したら軽トラなら空いてるよという事なのでかりる事にした。

そろそろ車を買おうと思った。

メメヨがコーヒーを淹れて、水筒に詰めた。

家を出たら猫が2匹寄って来た。

メメヨがマタタビを出して、庭にほいっと投げたら猫は追いかけて行った。

歩いてひょんひょんの家に行った。

メメヨが大きくなったように見えて、考えてみたら会うのは2年ぶり位だった。そんなに経ったかと思った。

彼女は多分20代半ば位だ。

ひょんひょんの家に着いたら嫁さんだけいた。妹さん?って言われた。

何かそれいいなーと思った。

サンドイッチ持って行く?と言われたので、ありがたく用意してもらった。

車を借りて海まで走った。海沿いを走ろうと思って居たのだが、彼女が人が泳いでるよと言うので、車をとめて近づいてみた。

おじさんとおばさんが泳いでいる。こんなに寒いのに。

海岸には火がおこしてあった。その横に桶があり、貝が結構入っていた。

メメヨと待ってみる事にした。

泳いでた2人が離れた陸から歩いて来た。

袋を下げている。どうやらまた貝を捕ったようだ。

こっちから声を掛けようと思ったら、おばさんが先に、寒中水泳だよーと言った。

聞いた事ある声だなと思ったら、ホームレスのおじさんと客で来たおばさんだった。

貝食べようと言われ、4人で火を囲んだ。

僕以外の3人は酒を飲みだした。

おっちゃんはメメヨの事を気に入って、こっちに住んだらええのに~と何度も言っていた。

捕れたての貝が美味かった。4人で記念写真を撮った。

メメヨが眠くなる前にと、そこを離れた。

海沿いを走っていたら、カモメが並行して飛んでいた。

メメヨが極楽だなーと言っていたので、こっちも良い気分になった。

ちょっと高くなってて景色の良い駐車場があったので、車を停めて、荷台でサンドイッチとコーヒーを食べた。

メメヨは食後、散策に行った。

僕はそのまま荷台で仰向けになった。

他に車は1台くらいしかいなかった。静かで、波と鳥の声位しか聞こえなかった。

サンドイッチ美味しかったなーと思いながら空を見ていた。